【技術者コラムvol.20】癌治療
第2種/群馬県高崎市/K.M
癌年齢になり、もし癌になったら重粒子線治療を選択します。
長く加速器の仕事をしてきました。加速器は大型の電気工作物で、素粒子や核物理の研究、材料開発や耐熱電線やタイヤの製造等に使われてきました。最近では癌の治療にも使われています。放射線治療の1つが重粒子線治療です。重粒子線治療は大型の加速器で炭素イオンを光の速さにまで加速して、身体の外から癌細胞にその炭素イオンを打ち込んで癌細胞を死滅させる治療です。治療成果は手術による摘出とほぼ同じです。再発率もほぼ同じだと思います。平均的な物の言い方をすると、前記の様になります。しかし、外科手術であれ、重粒子線治療であれ、施術者の力量に依存して成果にバラツキがあるのはどんな方法であっても同じです。
もし、治療成果やリスクが同じであるとすれば、重粒子線治療には下記の特徴があります。この特徴だけでも重粒子線治療を選択します。
- 全く痛くない(麻酔不要)
- 通院治療が可能(~2週間程度の通院)
- 出血がなく体力を消耗しない(輸血不要)
- 治療後の生活の質が良い(治療前と同じ生活が送れる)
- 体力が無くても治療が可能
男性の多くは前立線肥大や前立腺癌になると言われています。50、60歳になったらPSA検査をし、もし癌の可能性があったならば治療法についても検討するのが良いと思います。
最近、4カ月間程咳が止まらなくレントゲン検査を受けました。写真を見ながら『ここ左胸に影があります』と説明を受け・・ドッキ!遂に来たか!『来週精密検査をしましょう』と言われCT検査を受けました。画像を見ながら『問題ありません』の言葉に生き返った程に安心しました。
それから2カ月後のニュースで、初期の肺癌であれば重粒子線1回の照射で治療が終わると聞き、やはり癌治療には重粒子線を選択します。
但し、癌の種類によっては適応できないものがあります。