【技術者コラムvol.21】日本と海外の違い

第2種/千葉県千葉市/Y.K

1996年 中国福建省のプラント建設で電気全般スーパバイザーとしてケーブルラック据付工事開始から試運転完了まで現地6ヶ月赴任しました。

場所はちょうど台湾に面した大陸のアモイから50km奥で明代栄えていた街で 孔子廟の他にキリスト教会 イスラムモスクなど古い建造物もありました。

当時 台湾海峡緊張の時期で演習の大砲の音がしており暑い中 若い兵隊さん達が事務所の前の道路を鉄砲を担いで訓練で走っていました。

(ちょうど習近平さんが福建の副書記時代です。)

現場事務所では毎日3時間は停電で水も止まるので日本の有り難さを痛感しました。

問題は会話で現場では通訳がおり新卒の電気エンジニア達は訛が激しいながらも英語を多少話すので何とか行けましたが一旦ホテルに帰るとホテルのフロント含め日本語 英語が通じなく いやおうなく会話を覚えました。

土建・機械・電気工事が順調に進んで受電・I/Oチェック・モーター単独運転・連動運転・無負荷試験・負荷総合試験を無事こなしてゆきました。

この時 印象に残った2点は

・電気室工事(事務所も同様)を見ていると天井・壁の漆喰塗りをして綺麗に完成と思ったら照明屋が来て穴を開けて器具取り付けて床を散らかして再度漆喰塗りコンセント屋が同じようにして漆喰塗り次は自火報屋が来て次はエアコン屋が来てと言った具合で見ていて嫌になりました。それぞれ職人の腕はいいのに仕事の調整が苦手というか調整やらないようでした。逆に工事調整・試運転調整・各種段取りとか彼らでできないから日本に仕事が来るわけで そう思うと有り難いことで 腹も立たなくなりました。

・試運転中は感電防止やモータ・電磁弁による感電・挟圧など事故防止の処置をさせていましたが 毎日それを見ていた通訳が言うには”日本の人は臆病です。我々中国人は電気が来ててもモーター回っていても勇気があるから処置しなくてもやります。” と

文化の違いというのを痛感しました。