【技術者コラムvol.41】電気の技術計算について

第1種/宮崎県延岡市/S.M

電気回路で扱う素子はL、R、Cである。

通常の電気回路はL、R、C素子の組み合わせで表されるので、シンプルな回路は容易に計算できる。

しかし、少し複雑な回路や過渡現象などの計算は簡単ではなく、少々やっかいである。

電気工学用に特化した専用のソフトを使えば、やっかいな計算も可能になるが、一般に専用ソフトは高価であり、使いこなすには習熟する必要があった。

私は数学ソフトのMathcadを入手し、電気用に応用していた。

これは約5万円で入手でき、安価であるし、ユーザーが世界中にいて、応用例が多くある。

行列計算や微分方程式を簡単に扱うことができる。

複雑な回路の短絡電流の計算や過渡現象などが簡単に計算できた。

ボイラーの排煙の拡散、フーリエ解析やデジタルフィルタなどの信号解析も容易であった。

電波工学にも応用できた。

アンテナはL、R、Cの等価回路で表現できるので、アンテナの電波の出力の計算や周波数特性の計算もできた。

電気技術の場合は実験も大切だが、計算によるシミュレーションができれば、電気回路の解析、設計が容易となる。

計算結果をグラフィックに表示できるので、見栄えもよい。