【技術者コラムvol.105】脱炭素

1種不合格/鹿児島県鹿児島市/T.A

「脱炭素」が今世界的に流行である。そもそも炭素とは何かと言うと有機物を構成する元素であるが今言う脱炭素は炭酸ガスを出さないようにすることである。

地球上のあらゆる有機物は炭素、水素、酸素を主成分として形成されており身の回りに有機物が多く私達人間も炭素でできており炭素を食糧として取り込み生きている。体に摂取された炭素は体内でエネルギーを放出し炭酸ガスとなって排出される。動物や植物は炭素が運んだエネルギーを介して生きている。地球が誕生したころ大気中の炭酸ガスは非常に多かったが生物の出現により次第に固定され現在の濃度になった。固定化された炭素は石炭、石油や石灰となり地中に長い間保存されてきたが産業革命後人類が化石燃料を使うようになり大気中の濃度が上がり始め現在400ppmを超えている。

炭酸ガス増加が地球温暖化の原因とされCOPで各国は炭酸ガス削減目標を定める事になり我が国も大きな目標を立てている。

現在世界で最も炭酸ガスを排出しているのは中国で30%以上、次いで米国でこの2国で世界の排出量の半分近くを占めている。日本は3%程度である。この2国が削減しないと炭酸ガスは減らないが中国は目標を曖昧にしておりアメリカはこの協定を離脱した。このような中で世界の排出量は減るどころかどんどん増加している。

そもそも炭酸ガス増加と地球温暖化に明確な因果関係があるのだろうか。確かに私が子供の頃に比べ暑くなった。10月末頃は霜が降り出し南国でも雪が何回か降った。気温も上がっている。ただ地球の環境はそれだけでなく太陽の活動などいろいろな要素が複合的に影響している議論もあり炭酸ガスだけが原因と決めつけるのは拙速ではないだろうか。炭酸ガスを減らす努力を通じ国際社会への貢献や主導的立場の確保する必要も大事と思うが世界全体の3%しか排出しない我が国がたとえ0%を達成しても焼け石に水であり脱炭素は科学を離れ完全に政治問題化してはいないだろうか。近年のCOPは主導権争いや先進国への拠出金要求等完全に科学を離れている。削減に今後爆大な予算を投じる予定のようだが世界全体の4割以上の排出量を占める中国とアメリカが無視しているような状況の中進む道を誤らないよう祈っている。