【技術者コラムvol.81】ムササビ

第1種/宮崎県延岡市/S.M

皆さん、ムササビという動物をご存知だろうか。

リスの仲間で、体長は30cm前後。体にマントのような羽根をもち、空中を遊泳することができる。

森林地帯に生息し、高木に巣を作り、木の実や新芽を食べて樹上で生活する。

40年以上昔のことだが、水力発電所の運用を担当していた。

5~20MWの発電所が7か所に分散していて、それぞれが長距離送電線で結ばれ、合計50MWの発電能力があった。

ダムもあり、豪雨や台風の時期は安全対策などの対応に忙しかった。

しかし、一方、穏やかな満月の夜も怖かった。

前触れもなしに、突然地絡継電器が作動し、送電線が停止する。

犯人はムササビである。

夜行性で、月明かりを頼りに行動し、空中を遊泳中に送電線に触れるのである。

1年に数回被害に会った。

あれから40年が経過しているが、現在はムササビの活動はどうなっているのだろう。

満月を見るとムササビのことを思い出す。