第1種/宮崎県延岡市/S.M
30年前に山梨県の南アルプスの鳳凰三山を登山した。
前日にテントに泊まり、朝早く出発した。
標高が富士山に次ぐ高さを誇る北岳を見ながら、観音岳、鳳凰岳、地蔵岳を登山する。いずれも標高が2,800mから2,900mの高山で、山頂は雪のように白い花崗岩の砂に覆われている。
特に地蔵岳の尖塔はオベリスクと呼ばれる奇岩であった。
下りでは上昇気流が激しくなり、天候が急変し、雷に見舞われた。
尾根なので、身を隠す場はなく、岩場を必死に下り、やっと標高2,720mの南御室小屋に逃げ込んだ。
小屋の中央にはダルマストーブがあった。
ストーブに目をやった瞬間に、ストーブは雷の直撃を受け、ストーブと煙突全体が紫色のプラズマに覆われた。目の先1mの距離であった。
小屋の主人は「ストーブに触れなければ大丈夫ですよ。」と事も無げに言う。
雷撃は数分の間隔を開けて数回あった。
こんなに近距離でプラズマ放電を目撃したのは初めてであった。
すごい経験であったが、山小屋に逃げ込むのが遅れていたらどうなっていただろうかと、はらはらさせられた。
