【技術者コラムvol.51】春の湊に

第3種/東京都江東区/N.Y

ふと気がつくと最近寝覚めが良い。

日の出が早くなり気温が上がったためだろう。

春の訪れである。

暖かい日差しの中に、特有の涼しく力強い風が吹く。

それに負けじと緑も逞しく芽吹いてくる。

人の世でもこの時期は、新たな世界に飛び込んだ初々しい姿の学生や新社会人を見かける。

心機一転、彼らは未知への挑戦をしてゆく。

これらは全て春の風物詩だ。

寒さを耐え凌ぎ、エネルギーを溜める時期を冬と呼ぶならば、溜まったエネルギーに火をつけて、やる気を爆発させてくれる時期を春と呼ぶ。

自然界では気温が、人間界では自身の置かれた立場が、総称すると環境の変化こそがエネルギーの起爆剤となる。

何事も冬がなくして春はない。

春を集めるのは冬なのだ。

恋や仕事が上手くいかずとも、それは春を迎える準備でしかないのだ。

些細な変化が見えたとき、きっと春の足音は聞こえている。