【技術者コラムvol.55】「USO放送」作品づくりのプロセス 私が開発した「USOフィルター」

第2種/埼玉県さいたま市/A.T

私は読売新聞を愛読しているが、あるとき、面白いコーナーがあるのに気がついた。それが「USO放送」。読み方は「うそほうそう」である。時事問題や世相を風刺した、いわゆる川柳の応用編のようなものである。毎日、眼にしているうちに、自分にもできるのではないかと思うようになった。そして投稿するうちに、何度か入選するようになった。一例を挙げると、

「ロボットが指揮

オーリストラ

指揮者」

オーケストラとリストラの複合語を考えたことがよかったようだ。他者の入選作を見ているうちに、このプロセスには、三つの要素(センス)があるような気がしたのでまとめてみた。

まず第一に「ネタを見つけるセンス」、次に「作業センス」、そして「ひねりセンス」である。ネタは新聞、テレビ、雑誌等の新しいニュース、情報、話題から、ふるい分けて決定する。

次の作業は、まずキーワードを出すことである。これには、右脳のひらめきが大切である。このキーワードから要素を抽出する。関連する事象を組み合わせる。とにかくアイデアをいくつでも連想することが大切である。それには言葉や表現をたくさん知っていると有利である。次に、ここから変化をつけていく。同類項をさがしたり、反対を考えたり、語呂合わせをしたり、逆に考えたりと実にさまざまである。

最後に、できた作品を「USOフィルター」を通してみる。ニヤリと笑えるかどうか確認するためである。「USOフィルター」は、ひねり技、ウィット、婉曲的表現を通すフィルターである。このフィルターを何度も通して推敲する。暗いニュースも、ユーモア次第で明るくすることができる。あまりにひねり過ぎると、辻褄があっているかどうか、わからなくなってしまうことがあるので、最後に「論理フィルター」を通して確認する。この三つの作業によって、切れ味や隠し味のある洗練された作品となってくる。

これは、ちょっとしたことばの遊びであるが、頭の柔軟性の養成に役立つこと請け合いである。そしてこの作業は、ビジネスにおいて、ネーミングを考えるセンス、キャッチコピーを創るセンスに通じるところがある。