【技術者コラムvol.88】配線サイズ不足による サーマル焼損トラブル

第2種/千葉県千葉市/Y.K

2012年ころフィリピンで鉱山の内へ 炉&スラリープラントの建設することになりましたが受電前電気担当が退職したため急遽 立上げから出張で現地7回ほど行くことになりました。

鉱山の中にある発電所からの受電は4160V 2000kVA Tr 2台 。事前に見たのは単結程度であとは現地といったあわただしい出張でした。

現地へ入る少し前 共産ゲリラにこの鉱山が襲撃され全員 裏山を登って逃げたとのことでした。

(ゲリラといっても海沿いの道路を行進して途中いろいろ調達するようで事前に接近情報は入ってたようです。)

そういった経緯もあり日本からはマニラに飛んでスリガオというところまで国内線で飛んだあと鉱山までは陸路ではなく海路を小さなボートで4-5時間ゆられてサイトに行くルールになってました。マングローブの中とか風光明媚なところもありましたが船に弱い酔い人にはきつそうに見えました。

余談ですが レイテ海海戦は正確にはスリガオ沖海戦とのことでスリガオの町にはレイテ海戦記念館もありますが見学にゆく機会はありませんでした。プロペラ飛行機なので少しの風で欠航となるようでその場合は宿泊翌日便となるため記念館を見に行けるとのことでしたが幸い欠航に遭遇しませんでした。

 

現地では寮も鉱山も周囲は鉄条網で入口には銃をぶら下げた警備員がいてくれ警備は厳重にまいえました。その間2kmは車での通勤で近くの村にでることも禁止でした。寮には売店がありそこで購入です。

10年後の2022年 増設計画が出て現地へ行くこととなりましたが運悪くコロナの時期でマニラに到着後の2週間ホテルに缶詰で3食ドア前に食事が置かれその間2回検査がありそのときのみ部屋から出してもらえました。隔離期間が終わるとマニラ空港からプライベートジェットでスリガオへ飛びました。現地のエンジニアの皆さんおぼえてくれていましたが かなり転職されたようでした。( 英語圏なので技術を身に着け海外へ働きに行く人が多いとのことでした。)

10年前 新入社員で頼りなかった電気のエンジニアが保全を取り仕切って 時の流れを感じました。

試運転も無事終わりまたプライベートジェットでマニラ空港まで飛んで国際線ターミナルに移動し羽田まで帰ってきました。検査証の有効期限の関係で1日で日本に到着しなければならないことになり

これはラッキーでしたが羽田検疫では時間がかかり深夜開店前の空港直結ホテルにバスで連れてゆかれ1週間隔離された後 近くのホテルで1週間自主隔離といった具合でした。現地での仕事はたった2週間でしたが前後をいれて6週間かかりました。

 

2012年試運転で記憶に残っているのは集塵機のダストを掻き出す小さなロータリーフィーダという装置の駆動モータ用のサーマルが電気室で白煙をあげたことです。

モータ端子台はY△用に端子6本でしたが今回 直入なので3本配線でこれを工事が間違って結線モータ単体試験で廻したところ電気室でサーマルから発煙。

布線表見るとこのモーターのケーブル2sq となっていました。小さなモーターなので許容電流は十分でしたがモータ端子台で短絡の場合発電所からのインピーダンスから計算するとバックパワーも小さく保護用のMCCBの瞬時が動作せずその間にサーマルが焼けていたようです。 新入社員のころ教わったモータ用 最低サイズ3.5sqというのはそういう意味もあっと懐かしく思いました。