【技術者コラムvol.08】「換骨奪胎の技」

第2種/さいたま市/A.T

「換骨奪胎」とは、(骨を取り換え、胎を取って使うの意)詩文を作る際に、古人の作品の趣意は変えず語句だけを換え、または古人の作品の趣意に沿いながら新しいものを加えて表現すること。

 

「齋藤孝の企画塾」によれば、

そもそもオリジナリティやアイデアとよばれるものは、「アレンジする能力」にほかならない。
すなわち、今までのものをどうズラして使うのか、というズラしの能力である。

なぜなら企画といっても、世の中でまったく存在したことがない、空前絶後のものを生み出すケースは少ないからである。
企画の多くは、ある業界で成功しているものを、別の業界やジャンルに応用しただけである。

およそこの世のことは、ほとんどがアレンジだと断言してしまってもいい。

きっちり、アレンジを加えて、最終的に別物に仕上げて出せればいい。

つまり、既存のものに手を加えて、別物に仕上げてしまう能力が大切なのである。

 

中谷彰宏の著書に「右脳で行動できる人が成功する」がある。

氏はベストセラーを頻発していたが、決して脳科学の専門家でもない。

右脳というテーマを、自分のフィルターを通してオリジナリティを加える作業をしているのである。

読者にわかりやすい切り口で、独自のスタイルで右脳について解説している。

だから売れるのだと思う。現実に専門の右脳の本よりも売れたようだ。

つまり、自己のフィルターをもつことが大切なのである。

 

「顴骨奪胎の技」は、我々も身につければ、

新しいものを生み出すことができるのではないかと思う。